2か所以上で勤務する人の社会保険

兼業・副業等で同時に2か所以上勤務する

 社会保険は同時に2か所以上の事業所に勤務し報酬を受ける場合、2つ目の会社も健康保険・厚生年金の届出をする必要があります。

 それぞれの事業所ごとに社会保険の加入要件を満たしているか等を判断します。

例えばA社、B社両方で加入要件を満たした場合、社会保険には両方で加入することとなります。

例としては次のような働き方をする方が対象となります。

〇A社及びB社で法人の代表者および役員

〇A社で法人の代表かつB社で正社員勤務

〇A社及びB社で正社員として勤務

〇A社及びB社で短時間労働者として勤務し、各々の会社で加入要件を満している

※加入要件は企業規模で異なります。

手続はどうなるの?

同時に2か所以上の事業所で社会保険の加入要件を満たした場合、いずれか1つの事業所を主たる事業所として選択し、管轄する年金事務所か日本年金機構に「健康保険・厚生年金保険 被保険者所属選択・二以上事業所勤務届」を提出します。

健康保険組合加入事業所を選択した場合、健康保険組合へも届出が必要です。

また、70歳以上の方は「厚生年金保険70歳以上被用者所属選択・二以上事業所勤務届」の提出も必要です。

健康保険証は1つ、保険料はどうなるの?

 保健証は本人が選択した事業所を管轄する保険者から健康保険証が発行されます。

複数発行はされません。

 保険料は各々の事業所で受ける報酬を合算した月額により標準報酬月額が決定されます。この標準報酬月額に厚生年金保険料率、選択した事業所の健康保険料率をかけた保険料額を各々で受ける報酬月額に基づき按分して保険料が決定されます。

保険料額の計算例(厚生年金保険料の場合)

A社 月額20万円、B社 月額10万円、

合算で30万円。この報酬を労使合わせた保険料率で標準報酬月額を算出し、控除保険料は按分すると労使各々がA社は3分の2、B社は3分の1を負担します。

健康保険料は協会けんぽでは各都道府県単位で料率が違いますが、算出方法は同じです。

70代であっても給与を受けていれば合算のための届出が必要です。

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消費税課税の要件−対価性の判定−

消費税は国内で事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡、資産の貸付け、および役務の提供(資産の譲渡等)に課税されます。取引が課税となるのか課税対象外(不課税)となるのかを判断する要素の一つが対価性の存在です。

対価性のある取引

商品の販売、事務所の賃貸、工事の請負などの取引は対価として金銭の交付が行われ消費税が課税されます。交換、代物弁済、現物出資、負担付き贈与のように金銭の支払を伴わない資産が引き渡されることもあります。金銭による支払の有無にかかわらず、資産の譲渡等の対価として反対給付のあることで消費税が課税されます。

対価性のない取引

剰余金の配当等、保険金、寄附金、損害賠償金、補助金等は対価のない取引(無償の取引)であり、原則として消費税は課税対象外(不課税)となります。

 不課税となる理由は、配当金は株主としての地位に基づき受けるものであること、保険金は保険事故の発生に伴い受けるものであることによります。

寄附金も反対給付の対価として支出されるものではないことによりますが、名目が寄附金であっても実態が資産の譲渡等の一部を構成すると認められると課税されます。

損害賠償金は被害者の心身や資産に加えられた損害を補填するために支払われるため、対価がありません。ただし、損害を受けた棚卸資産等がそのままの状態、または軽微な修繕を加えた状態で加害者に引き渡される場合、あるいは無体財産権の侵害や不動産賃貸の明渡し遅延で支払われる損害賠償金には対価性があるため課税されます。

補助金は国や地方公共団体の政策目的の実現のために交付されるので対価はなく、課税対象外(不課税)となります。

対価関係が明白でない同業者団体の会費

同業者団体や組合の通常会費は、業務運営に経常的に必要な費用として会員に分担させるものですが、役務提供と会費に明白な対価関係があるか判定が困難です。団体が継続して課税対象外、会員も課税対象外とする場合は、その処理が認められます。

無償の取引であっても課税される場合

ところで無償の取引であっても消費税が課税される場合があります。個人事業者が事業用資産を家事消費した場合や法人が役員に資産を贈与した場合は、対価を得て行われた資産の譲渡とみなして課税されます。

神社の祭礼に奉納金を納める場合も寄附金として不課税となります。

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