退職年金の継続受給権に対する相続課税

退職年金は、みなし相続財産として課税

 退職年金を受給していた被相続人が死亡すると、残存期間の年金が相続人等に支払われます。年金は相続人等が固有の権利として取得したものですが、相続により取得したものとみなして相続税が課税されます。

継続受給権の財産評価

 退職年金の継続受給権は、「契約に基づかない定期金に関する権利」として、みなし相続財産に分類されます。

 相続人等が死亡するまで(相続人等が保証期間中に死亡した場合は保証期間が終了するまで)年金を継続受給する場合、受給権の評価額は、有期定期金、または終身定期金として算出した金額のいずれか多い金額とされます。

遺族年金の相続税は非課税

 ところで厚生年金、国民年金等の遺族年金は、厚生年金保険法、国民年金保険法など個別の法律によって受給者が被相続人に生計を維持されていたことを条件に非課税とする取扱いが定められています。

 一方、相続税の非課税財産の規定には、遺族年金を非課税とする旨の扱いはありません。その代わり、相続税法基本通達には遺族年金について、国民年金保険法、厚生年金保険法など個別法により相続税が課税されないことに留意するよう示されています。みなし相続財産であれば、契約に基づかない定期金に関する権利として課税されるのが原則です。

米国遺族年金は相続税が課税される

 それでは遺族年金に相続税を課税しない取扱いは、外国の遺族年金にも適用されるのでしょうか。米国遺族年金について相続税が課税されるか争われた事例があります。

 国税不服審判所の審判事例では、遺族年金が非課税となる取扱いは、個別法で国民年金、厚生年金等に設けられたものであり、米国の遺族年金をみなし相続財産として課税する取扱いを妥当とする裁決が出されています。

 令和8年2月には、地裁においても米国遺族年金の受給権について相続税の課税処分を妥当とする判決が出されました。

課税の公平は守られているか?

 司法判断は外国の遺族年金への課税は「合理性を欠くということはできない」として平等原則に違反しない旨を判示しました。しかし、遺族にとって国内の年金、海外の年金を問わず、生計維持のための経済的価値は変わらないとみることもできます。

今後、控訴された場合に異なる判断が出るのか気になるところです。

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特措法「適用実態調査」

「適用実態調査」とは何か

租税特別措置の適用実態調査は、財務省が、措置法の利用状況を毎年国会に報告しているものです。制度の効果や課題を検証するための基礎データとして位置付けられているものです。最新のものは、令和8年2月付の「令和6年」版です。

税額控除へのシフト

印象的だったのは、特別償却と比較して税額控除の利用が7倍近くと圧倒的に多い点です。特別償却が課税の繰延べであるのに対し、税額控除は事後年度に尾を引かない、からでしょうか。

利用されていない制度

同報告書から、M&Aに関連する中小企業事業再編投資損失準備金については、経済活動としてのM&Aの実績件数(R7年5115件)に対し、その適用件数が110件(R5年77、R4年69)と極めて少数です。適用総額を件数で割って0.7で割ってみると、平均2.5億円程度のM&A案件であることが分かります。本措置は5年後からの益金算入があり、適用での認可制度、事後報告制度と煩雑なので、適用が躊躇されているのかもしれません。

広く利用されている制度

一方で、賃上げ促進税制は、R6年度で30万社近くが利用しており、税額控除適用額も1兆円近くと、税額控除適用制度の中の半分近くを占める制度になっています。

 広く浸透している制度なので、何年か前までは、適用失念の申告書提出により、税理士損害賠償事件となった事例が多く、税賠訴訟の中のトップの位置にありました。

制度の「終わり方」という視点

利用が広がることはそのまま税収減につながるため、制度が普及した段階では、見直しが検討されるということも有り得ます。

令和8年度税制改正で、賃上げ促進税制の、①大企業向けの1年前倒しでの廃止、②中堅企業向けの要件強化の上でR9.3.31の期限で廃止、③中小企業向けの教育訓練費上乗せ措置の廃止、となったのも、その例です。

特措法には、期限の定めのあるものとないものがあり、M&A税制には、中に、あるものとないものが混ざっています。

利用頻度が低い制度は、適用期限の到来をもって廃止、との措置が毎年採られています。もしかすると、M&A促進税制は、利用頻度の低い制度との判定を受けるかもしれません。

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