柔軟な働き方とテレワーク

昨年10月に改正された育児・介護休業法

昨年10月の育児・介護休業法の改正で、育児について小学校就学前の子供を養育する労働者に「フレックスタイム制、始業・終業時刻の繰り下げまたは繰り上げ、育児短時間勤務、保育施設設置」などに加え「月10日以上のテレワーク」を含む複数の措置のうち事業主に2つ以上を講ずることが義務付けられました。

在宅勤務の普及と定着

 在宅勤務はオフィスの集中する都市部より通勤の混雑を避けるために前から行われてはいましたが、新型コロナをきっかけに期せずして多くの企業が導入するようになったということです。今では出勤体制に戻っている企業も多くなりましたが、在宅勤務を新たに導入したり、継続しているところも多い状況です。オンラインでの会議や取引先とのうちあわせも一般的になりました。

 育児・介護と仕事の両立を図りたい社員にとってテレワークが便利な働き方であることは確かで、今回の改正ではこうした状況を受けて柔軟な働き方の1つの選択肢と規定されました。

テレワークは会社の社屋以外で勤務する形態です。自宅以外にコワーキングスペース、サテライトオフィス、移動中や、喫茶店などのノマドワークも含まれます。育児・介護のテレワークはおおむね在宅勤務が多いものと思います。

テレワークの働き方のルールを規定しよう

  • 勤務管理の方法 

出勤がないのですからタイムカードなどに打刻はできません。始業・終業の時刻を把握するにはパソコンやインターネットで業務を行うことが多いため利用状況を業務用パソコンのログから確認し、各日の労働時間を把握します。

  • 同時にmailやChatで「業務を開始します」「休憩のため離席します」「再開します」「本日の業務を終了します」等連絡を受けるようにするのがいいでしょう。
  • 経費負担のルール

テレワークについて通勤定期代の支給をやめて、出勤した分の実費を払うことに切り替えた企業も多いようです。業務に従事している時間の電気代、通信費の負担に応じた在宅手当を支給するなどの対応をとることもあります。

在宅で働く人のメンタルヘルスにも気を配ろう

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補助金頼みを卒業する経営へ

国民から寄せられた補助金に対する声

 今年1月から2月にかけて、内閣官房が実施した「租税特別措置・補助金・基金の適正化に向けた提案募集」に、37,174件もの提案・意見が寄せられました。

その中で、中小企業向け補助金に関しては「補助金が生産性の低い企業の延命につながっている」といった厳しい指摘が相次ぎました。補助金依存への強い問題意識が国民から寄せられた意見の中に表れていることは確かです。政府は2027年度の予算編成・税制改正に向けてこれらの意見を参考にする方針を示しています。

補助金ありきの計画が招くリスク

 補助金の申請・報告手続が複雑で、申請支援に外部専門家が関与する構造についても、今回指摘が寄せられました。「補助金が取れたから事業を始める」という発想には根本的なリスクが潜んでいます。補助金は交付決定後も実績報告・精算の手続が残り、補助対象経費として認められない支出や交付条件違反があれば、補助金額の減額や返還を求められる場合があります。補助金を前提に設備投資や採用を進めると、入金時期の遅れや自己資金負担により、キャッシュフローを圧迫するリスクがあります。補助金はあくまで事業を加速させる「燃料」であり、エンジンそのものではないのです。

補助金なしでも回る事業設計を

 では、補助金とどう付き合えばよいのでしょうか。正解は「補助金がゼロになっても成立する事業計画に、補助金を後乗せする」という設計思想です。

まず自社の強みと市場の需要を照らし合わせ、補助金なしで黒字化できる道筋を先に描く。その上で、その投資をより早く実現するための手段として補助金を活用する。この順序が守られていれば、仮に不採択になっても経営は揺らぎません。

自立型経営への転換が今問われる

 今回の見直し議論は、補助金が即座になくなることを意味するものではありません。しかし今後は、制度設計や公募要領、審査項目において成果指標や費用対効果の説明がより重視される可能性があります。

補助金は「事業の前提」ではなく「成長を加速する手段」です。

価格転嫁力の強化、生産性の向上、財務体質の改善といった本質的な経営改善の延長線上に補助金を位置づけること、これが補助金の恩恵を最大限に活かす道です。「補助金がなくなっても生き残れるか」という問いを、今一度自社に投げかけてみてください。

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