税法で規定される「拘禁刑」
令和7年6月から「懲役」は「拘禁刑」に
皆さん、テレビドラマなどで、裁判官が「被告人を懲役〇年に処する」と判決を下すシーンを見たことがあると思います。耳慣れた「懲役」という言葉ですが、現在は法律上なくなっているのはご存じでしょうか?
日本では、明治40年の刑法制定から「死刑」、「懲役」、「禁錮」、「罰金」、「拘留」、「科料」の6つを刑罰として定めていました。令和7年6月からは、「懲役」と「禁固」が「拘禁刑(こうきんけい)」のいう刑罰に統一されました。従来の「懲役」と「禁錮」は、どちらも刑事施設に収容され、移動の自由が奪われる刑罰(自由刑)でした。「懲役」は(刑務)作業が義務であり、「禁錮」作業は任意であるという違いがありました。
今後はこの区別がなくなり、作業の実施が前提でなくなります。改善更生等の必要性に応じて実施する形となり、受刑者と刑務官の対話を重視した個別の「更生プログラム」が行われます。
<現在の刑法上の刑罰>
| 生命刑 | 死刑 |
| 自由刑 | 拘禁刑・拘留 |
| 財産刑 | 罰金・科料 |
税法にも「拘禁刑」の罰則があります
税法の罰則にも「懲役」がありましたので、これに合わせて文言が変わりました。例えば、偽りその他不正の行為により法人税を免れた場合、法人の代表者・代理人・使用人等には、次の刑罰が課せられます。
| 偽りその他 不正の行為 (脱税行為) | 拘禁刑(10年以下) 又は罰金(1000万円以下) (その両方もある) |
| 故意の申告書 の不提出 | 拘禁刑(5年以下) 又は罰金(500万円以下) |
| 単純無申告 | 拘禁刑(1年以下) 又は罰金(50万円以下) |
ただし、脱税行為については、脱税額が1,000万円を超過している場合には、罰金の上限は脱税額まで引き上げられます。
他の犯罪と併合すると長くなる場合も
国税庁が毎年公表している「査察制度の概要」では、その年度の懲役刑(現在の拘禁刑)の最も重いものが記載されています。
| 年度 | 最も重い懲役(拘禁刑) |
| R6 | 2年6月(他の犯罪と併合では9年) |
| R5 | 4年(同7年) |
| R4 | 1年4月(同2年8月) |
| 脱税犯の拘禁刑では、どんな「更生プログラム」が実施されるのでしょうか? |

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税理士高野好史事務所(栃木県宇都宮市)
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