取適法の最新動向 金型の無償保管にご注意ください

金型・治具の無償保管に注意

「使っていない金型を、ただ預かってもらっている」そんな状況があれば、少し立ち止まって確認していただきたいことがあります。中小企業庁が令和8年6月10日に公表した資料によると、令和7年度に取適法(中小受託取引適正化法)違反として中小企業庁が公正取引委員会に対応を求めた措置請求は、過去最多の9件にのぼりました。この9件で勧告対象となった違反行為は10件あり、そのうち8件が「金型・治具・印版・木型などを、発注を止めたまま無償で保管させていた」という同じパターンの違反でした。対象には大手電動工具メーカーや自動車部品メーカーも含まれていました。  

金型を保管するには場所・人手・コストがかかります。発注が終わっているのに保管費用を一方的に負担させ続けることは「不当な経済上の利益の提供要請」として禁止されています。金型の棚卸作業まで無償でやらせていたケースも違反として指摘されました。

今すぐ確認したい3つの点

発注側として、過去に貸与した金型・治具を取引先に保管させたままになっているものがあれば、今がチェックのタイミングです。発注を停止してから時間が経っている金型等について、①今後使う予定があるか、②廃棄・返却できないか、③保管を続けるなら保管料を支払う取り決めがあるか、の3点を確認してみてください。「取り決め自体はあるが、廃棄時までの分は支払っていない」という抜け漏れも、実際の違反事例として報告されています。また、振込手数料を代金から差し引く行為は、取引先との合意があっても違反となりました。書面での合意があれば問題になりにくいと理解されていた実務もありましたが、社内の支払処理ルールを見直す必要があります。

価格交渉の記録を残しましょう

原材料費や人件費が上がっているのに、価格相談に応じず従来価格を据え置く対応は「買いたたき」に該当するおそれがあるほか、新たに「協議に応じない一方的な代金決定」という規制対象も加わりました。価格交渉の申出があった際は、いつどのような説明をしたかを記録に残しておくことが、後のトラブル防止につながります。決して大企業だけの話ではありません。日頃の取引慣行を一度棚卸しする良い機会として、ぜひご確認いただければと思います。

このつながり、どこかで取適法違反が起きていませんか?

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詐欺にもご注意を! 災害時の税の期限延長と寄附金控除

暗号資産、どこで税金が発生するの?

 ビットコインやイーサリアムといった暗号資産(仮想通貨)が、ずいぶん身近なものになってきました。「少し買ってみた」という方も増えてきたように思います。ただ、税金の面では意外と誤解が多いのもこの分野です。

 まず基本から。暗号資産を売却・交換・支払に使って利益が出た場合、その利益は原則として「雑所得」として所得税の課税対象になります。別の暗号資産と交換した時点でも、商品の購入に使った時点でも、それぞれ課税が生じます。「円に換えていないから大丈夫」は通りません。

 なお、令和8年度税制改正で、暗号資産については今後一定条件下で株や国内FXと同様の申告分離課税として扱われる事になりました。適用は「金融商品取引法の改正法の施行日の翌年1月1日以降」となっており、2028年1月からの見込みです。

取得費の計算、届出はしましたか?

 暗号資産を複数回に分けて購入している場合、取得費の計算方法は「総平均法」と「移動平均法」の2種類から選べます。ただし、届出をしなければ自動的に「総平均法」が適用されます。一度選んだ方法を変更するには税務署長への承認申請が必要ですので、最初の年に「どちらにするか」を意識しておくと良いでしょう。

NFTの税金は「どう取引したか」で変わる

 NFT(非代替性トークン)は、デジタルの世界で「一点もの(=複製できない)」であることを証明する仕組みです。どう取引したかによって税金の扱いが変わります。自分で制作して販売した場合(一次流通)は雑所得または事業所得、購入したNFTを転売した場合(二次流通)は、原則として譲渡所得に該当し得ますが、営利目的で継続的に売買する場合などは雑所得または事業所得になります。

今は損失が出ても、繰り越せない

 給与所得者で、給与以外の所得合計が20万円を超える場合は所得税の確定申告が必要です。暗号資産の損失は雑所得以外の他の所得との損益通算ができず、翌年への繰越控除も認められていません。NFTは所得区分や保有目的によって取扱いが異なるため、損失が出た場合も個別確認が必要です。

買った記録は、必ず残しておいてください。

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