都市計画区域内の空き地を譲渡したとき

低未利用土地等(空き地)を譲渡した場合

所得税の「低未利用土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の100万円控除」という制度をご存じでしょうか。

現在、地方を中心に空き地・空き家が増加しており、管理不十分な土地が社会問題化しています。このような土地等(低未利用土地等)を利用意向のある買主へ売却することを後押しするために、令和2年に設けられたのがこの制度です。低未利用土地等を譲渡した場合、一定の条件を満たせば長期譲渡所得から100万円の特別控除を受けることができます。

対象となる「低未利用土地等」とは?

 都市計画区域内にある土地等で、居住用・業務用その他の用途に利用されておらず、その利用の程度が周辺地域の同種用途の土地に比べ著しく劣るものが対象になります。

〈具体例〉

空き地駐車場、資材置場の利用程度のもの(立体駐車場は除く)
空き家 付き土地廃屋や取壊し予定の建物がある土地
その他工場跡地、休耕農地、別荘等 常時利用されない土地

所有期間・譲渡額などの要件があります。

 この制度の主な要件は次のとおりです。

⑴ 譲渡した者が個人であること。 ⑵ 譲渡年の1月1日において所有期間が5年を超えること。 ⑶ 土地(とその上物の建物)の譲渡代金の合計が500万円以下であること(都市計画で用途地域が定められている区域については800万円以下)。 ⑷ 買主が購入後の土地・建物を利用する意向があること(転売目的はNG)。 ⑸ その土地等と一筆であった土地から前年(又は前々年)に分筆された土地等がこの特例を受けていないこと。 ⑹ 譲渡した土地等につき、他の譲渡所得の特例の適用を受けていないこと。

「低未利用土地等確認書」の添付が必要

 確定申告では、譲渡所得の内訳書の他に「低未利用土地等確認書」の添付が必要です。この書類は、市区町村に申請し、交付してもらいます(売買契約書写し、現況証明書、譲渡後利用計画書、登記事項証明書等を添付)。申請から発行まで概ね1~2週間かかりますので、早めに準備しましょう。

確認書の申請手続の詳細は、各市区町村のHPをご確認下さい!

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税理士高野好史事務所(栃木県宇都宮市)

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飲食業・小売業は漏れに注意! 個人事業者の家事消費

家事消費(自家消費)とは?

 飲食関係や小売関係の事業を営む個人事業主が、決算で気を付けたいものの一つに「家事消費(自家消費)」があります。

「家事消費(自家消費)」とは、個人事業主が事業用の商品や材料を自分や家族の生活やプライベートで使う場合をいい、次のようなケースが該当します。

<飲食関係の場合>

パン屋 弁当屋売れ残りのパン・弁当を 家族で食べた。
ラーメン店ラーメンを家族の昼食として食べた。

<小売関係の場合>

家電店店頭に展示していた家電を 自宅用にした。
八百屋売れ残り野菜を夕飯に使った。
菓子屋商品を子どものおやつにした。

 日本の所得税では、売上原価から家事のために消費した部分を除外するという方法を取らず、家事消費(自家消費)を事業所得の「収入(売上)」に計上します。事業所得の青色決算書2頁目「月別売上(収入)金額及び仕入金額」の「家事消費等」の欄に1年分の金額をまとめて記載します。

家事消費等として収入計上する金額

 収入(売上)とすべき金額は次の金額です。

原則通常の販売価額
特例次の金額のうち大きい金額 ・仕入金額 ・通常の販売価額の70%

「特例」を用いる場合には、その売上を帳簿に記録することが条件となります。

<事例>

麦酒1本320円で仕入れ、顧客に500円で提供している飲食店が、家事のために消費した。

<会計処理> 

(借方)事業主貸350 (貸方)家事消費350 ※仕入320と販売額70%のうち多い金額

これらは、すべて棚卸資産が対象で、サービスの提供は対象外となります。

消費税と所得税では「割合」が異なります

 消費税でも、事業用資産の自家消費は譲渡があったものとみなされます。対価の額は、次のいずれか大きな金額以上の金額を用いることができるとされています。

・仕入価額 ・通常の販売価額の50%(棚卸資産のみ)
自家消費は、きちんと売上計上しておきましょう。

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