飲食料品の消費税率引下げQ&A 消費税率引下げと簡易課税の特例

飲食料品の消費税率引下げと簡易課税

 飲食料品の消費税率の臨時的な引下げ(2年間)が実施されることになりました。飲食料品の消費税率が1%に引き下げられると、一般課税の事業者は納税額が生じないケースが増えるものと予想されます。

一方、現行の簡易課税制度を適用する中小企業は一定の納税が必ず生じるため、恩恵を十分に受けられません。そのため、簡易課税を適用する事業者に向けて新たな特例が設けられることになりました。

簡易課税から一般課税となる場合の特例

 飲食料品の譲渡を行い、簡易課税制度を適用している事業者は、令和9年4月1日が属する課税期間中に「消費税簡易課税制度選択不適用届出書」を提出することで、その課税期間から一般課税により申告できる特例が設けられます。この特例を受ける場合には届出書に次のように記載します。

適用開始 課税期間欄令和9年4月1日の属する事業年度を記載する
参考事項欄「飲食料品特例」と記載 する

なお、法案が成立した場合には、この届出書は、令和9年4月1日前でも提出できるようになる予定です。

「2年間の継続適用要件」の適用除外

この改正に伴い、簡易課税制度を選択した場合の「2年間の継続適用要件(いわゆる「2年縛り」)」は、税率引下げ期間(R9.4.1~R11.3.31)に限り適用除外されます。

簡易課税の計算方法の特例

 飲食料品の譲渡を行う事業者が簡易課税を適用して消費税の申告を行う場合、業種区分にかかわらず、飲食料品の譲渡(1%対象)に係る売上税額と同額を仕入税額控除額とすることとされました。この場合、その他の売上税額にみなし仕入率を乗じた額との合計額を仕入税額控除額とします。

<Q&Aの事例>

小売 (第2種)飲食料品 (1%)売上2,000万円 税20万円…①
 雑貨 (10%)売上 300万円 税30万円…②
その他 (第4種)外食 (10%)売上 100万円 税10万円…③

<簡易課税の計算の特例>

売上げ60万円①+②+③
仕入れ▲20万円①(売上と同額)
 ▲30万円②×80%+③×60%
納税額10万円 
飲食料品を扱う事業者は、簡易課税の有利・不利を試算しましょう

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税理士高野好史事務所(栃木県宇都宮市)

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〒321-0945 栃木県宇都宮市宿郷2-6-4-602

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社会保険で扶養の家族が75歳になった時の保険料・税金等

75歳で後期高齢者医療制度に自動移行

 高年齢者雇用安定法を受け「定年延長」や「再雇用」も広がっています。こうした環境下、給与所得者本人もしくは配偶者が75歳になり、「健康保険」から「後期高齢者医療制度」へ自動的に切り替わる事態も発生しています(親を社会保険の扶養にしていた場合も同様の事態が発生し得ます)。

 75歳以上の方は、それまで加入していた健康保険や国民健康保険を離れ、自動的に後期高齢者医療制度に加入します。手続きは原則不要で、住んでいる都道府県の広域連合から新しい保険証(資格確認書など)が届きます。それまでの健康保険証は会社を通じて協会けんぽや健康保険組合等に返納します。

各自が主役になる後期高齢者医療制度

 75歳の誕生日当日、それまでの健康保険から「後期高齢者医療制度」へ自動的に切り替わります。以下の点が変わってきます。(1)独立した加入者となる

 それまで配偶者や子供の会社の社会保険に入っていた人も、75歳からは独立した加入者となります。

 全員が自分名義で保険料を納めることになります。納付方法は、原則として年金からの天引き(特別徴収)です。年金額が少ない場合などは、納付書や口座振替で直接支払うことになります。

(2)医療費の窓口負担割合

 病院の窓口で支払う医療費の割合は、所得に応じて1割・2割・3割のいずれかになります。1割負担:一般的な所得の方、2割負担:一定以上所得のある方(単身で年収200万円以上など)、3割負担:現役並み所得のある方(課税所得145万円以上など)。

会社の給与計算・税金の取り扱いなど

(1)会社での給与計算・年末調整

 配偶者等が社会保険の扶養から外れても、所得税計算の扶養の範囲のままであれば、毎月の給与計算に影響はありません。年末調整での扱いも同様です。

 本人が75歳となった場合には、社会保険料の天引きがなくなりますので移行のタイミングで給与計算が変わります。

(2)口座振替手続きで家族の控除に

 後期高齢者医療制度の保険料を「配偶者や子供の口座からの振替」にすると、その保険料は負担者の社会保険料控除にできます。世帯全体での節税につながる場合があります。

年金保険料の支払い(納付)は、国民年金は原則60歳(60歳になる誕生月の前月分)まで、厚生年金は原則70歳(70歳になる誕生月の前日)までです。

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