夫婦で共有する居住用マンションの譲渡所得

マンション市場は海外からの投資を呼び込み、空前の価格高騰を引き起こしています。不動産経済研究所の公表する2025年2月分の不動産価格指数は、211.8(2010年平均=100)、この15年で2倍以上となり、この機会に自宅を売却する人もいます。

譲渡所得に課税

不動産の保有期間中のキャピタルゲインは売却によって実現し、その収入金額は担税力を生むので、譲渡所得に課税されます。

譲渡所得は、売却による収入金額から取得費と譲渡費用を差し引いて算出します。取得費はマンション取得時の購入価額、印紙代、購入手数料、登記費用など。譲渡費用は売却時の仲介手数料、印紙代などです。

居住用は譲渡所得から3,000万円を控除

居住用不動産を売却すると新たに居住用不動産を購入する資金が必要となり、売却によって得た担税力が減殺されてしまいます。そこで居住用不動産の譲渡所得から3,000万円を控除する制度があります。

この制度は夫婦で共有するマンションを売却する場合にも、一定の要件を満たせば適用され、それぞれの所有持分に応じて譲渡所得から共有者一人につき3,000万円まで控除が行われ、税額を圧縮できます。

3,000万円特別控除の主な要件

3,000万円特別控除は、現に自分が住んでいる家屋の譲渡、家屋とその家屋の敷地の用に供されている土地等の譲渡、住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までの家屋・土地等の譲渡などに適用されます。

また、譲渡した年の前年、前々年に、既にこの3,000万円控除の特例等を受けている場合は、この特例は適用されません。

住宅ローン控除は入居した年、その前年、前々年に3,000万円控除の特例を受けた場合には適用されません。なお、住宅ローン控除を受けた物件を譲渡した場合、その物件に3,000万円控除の特例は適用されます。その他の要件は国税庁のタックスアンサー等で確認できます。

所有期間10年超は、更に軽減税率を適用

 売却した年の1月1日において所有期間が10年を超える居住用不動産で国内にあるものを売却する場合、3,000万円の特別控除額を差し引いた後の長期譲渡所得に軽減税率が適用されます。長期譲渡所得金額6,000万円以下の場合、所得税率10%(通常15%)、住民税率4%(通常5%)が適用され、負担が更に軽減されます。

居宅は高く売れても、住み替える不動産の価格も高いのでローン残高は増えるかも。

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未稼動資産の会計・税務

半導体大手、新設工場4工場が未稼働

 日経新聞によると、日本の半導体大手企業が新設工場として2023年以降に竣工した国内工場の7工場のうち、2025年4月末時点で4工場が本格稼働していないとのことです。日本国内の半導体投資(2022~29年)は約9兆円規模の見込みですが、AI以外の半導体需要は低調で、世界的にも工場稼働率は上がっていないようです。

会計上は、営業外で償却し、減損を検討

(1) 会計上の減価償却

会計の考え方では、事業用資産として取得したものの、稼働を停止している資産(遊休資産)でも減価償却を行うことになります。ただし、「原価計算基準」では「未稼働の固定資産」「長期にわたり休止している設備」に関する減価償却費等の費用は、非原価項目として例示されているため、損益計算書上は営業外費用により表示します。

(2) 会計上の減損処理の検討

将来の用途が定まっていない遊休資産は、「使用範囲又は方法について回収可能価額を著しく低下させる変化がある場合」として、帳簿価額を回収可能な価額まで減額(減損処理)することが求められることもあります。中小企業会計指針では、大企業ほど厳密な処理は求めていませんが、将来使用の見込みが客観的になく(資産が相当期間遊休状態)、かつ、時価が著しく下落している場合には減損損失(特別損失)を認識することとしています。

税務では原則償却NGだが例外がある

(1) 税務上の減価償却

税務では、事業の用に供されていない資産は、減価償却資産に該当しないものとされています。ただし、現に稼働を休止していても、休止期間中に必要なメンテナンスが行われ、いつでも稼働し得る状態にあるものは、減価償却が可能です。また、生産を相当期間にわたり休止した場合、休止期間の償却費は、製造原価に算入しなくても構わない(原価以外の費用)とされています。

(2) 税務上の評価損の検討

 税務では資産の評価損は原則として認められていません。ただし、「その固定資産が1年以上にわたり遊休状態にある」又は「その固定資産がその本来の用途に使用することができないため他の用途に使用された」という事実があった場合に、時価までの金額の範囲内で損金経理した評価損の損金算入が認められています。

会計と税務のギャップを意識しましょう。

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