保険料控除証明書を 電子データで取得する方法

政府の旗振りで年末調整もオール電子化?

 平成30年度税制改正により、令和2年分の年末調整から、生命保険料控除、地震保険料控除及び住宅借入金等特別控除に係る控除証明書等について、勤務先へ電子データにより提供できるよう手当されたことなどを受けて、年末調整手続の電子化に向けた施策が実施されています。

 たしかに、電子化されれば、従業員は控除証明書等をデータで取得し、保険料控除等申告書もデータで作成して自動計算され間違いがなくなる、勤務先においてもデータをもとに年税額を自動計算し、データの紙保管も不要となる等、良いことずくめです。はたして、現状はどうでしょうか?

保険会社側の電子データ提供の状況(8社)

11月末日の時点で、保険会社からの保険料控除証明書の電子提供は、8社から行われています。9月23日現在42社ある保険会社のうちの8社ですから、大手で提供があるとはいえ、まだまだカバーできていません。加入する保険会社が未対応ですと、後述する他の準備は万全でも、電子データでの資料準備はかなわないことになります。

従業員側の電子データ取得の環境準備

 保険会社から控除証明書を電子データで受け取るには、政府が運営するオンラインサービスであるマイナポータルを使わなければなりません。手順は下記の通りです。

(1)マイナンバーカードの取得

 マイナポータル利用のためには、マイナンバーカードの取得が必須です。顔写真を撮影し、交付申請をして、市区町村が交付通知書を発送するまで、概ね1か月程度かかっており、ここが一番のハードルかもしれません。特別定額給付金(10万円)申請等ですでにマイナンバーカードを取得済みの方は、すぐに(2)に着手できます。

(2)マイナポータルの利用

他のサイトをマイナポータルと一体的に使えるようになる「もっとつながる」から、「e-私書箱(野村総合研究所)」とつながり、「つながる」サービスで、保険会社から保険料控除証明書の電子データを入手できるようになります。自身が加入している保険会社の対応が終わっていれば、いままでのはがき等の紙の証明書から電子データに移行できます(勤務先での電子対応が大前提)。

 少し前まで、国が、キャッシュレス化推進やマイナンバーカード取得とマイナポータル利用促進のキャンペーンを行っていましたので、環境が整っている方は意外と多いかもしれません。踏み出してみましょう。

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コロナ禍の忘年会 企業や社員が気にすることは?

今年も忘年会や新年会の季節がやってきました。例年であればメンバーに声をかけて日程を決めたり、場所の選定等ということがある時期でしょうが、そのようなイベント自体考えることもなく年末になってしまったという企業もあるでしょう。今年は感染症拡大により例年通りにはならないでしょう。日本フードデリバリーが「ウィズコロナ時代における忘年会」と称して意識調査した結果が発表されています。

重視すべきことは

「忘年会の参加によって新型コロナウイルスへの感染リスクが高まると思うか」という問いには「高まる」「どちらかといえば高まる」と答えた人が94.9%になりました。

online_nomikai_owaranai_man.png (986×853)「今年忘年会が開催された場合参加したいか?」という問いには「参加したくない」「どちらかといえばしたくない」を合わせると61.5%となり、従来の忘年会の様式では感染リスクが高まると考えていることがうかがえます。

 忘年会で重視すべきことは「感染防止を行っている」75.7%が最多となりました。

 もし開催するならどのようにすることが望ましいかの問いに対しては、

・開催する場所は感染防止対策がきちんとされている「飲食店」か「オフィス」を希望する人が多く、

・時間の長さも「2時間未満」が望ましい

・時間帯は就業時間内と終業時間後を望む人がほぼ半々でした。

見送る企業は多い

ニュースにも載っていましたが、今年は忘年会開催なしと回答した企業は9割に上っています。

小規模単位で開催したり、オンラインでの忘年会・新年会の開催も宣伝されているので、そのようなものを利用しておこなうところもあるかもしれません。

11月上旬の調査では今年は在宅勤務が増えたため職場の飲み会に「全く行っていない」人は7割にも上るということですが、「感染より周囲の目が気になる」という人も若い人を中心に2割います(つなぐ働き方研究所調べ)。社内コミュニケーションとしてのイベントがなくなるのはさみしい面もあります。年末の風物詩の景色も様変わりしますね。

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