高額療養費制度の改正

こちらは8月17日(月)付のコラムとなります。

夏季配信のお休みを下記の日程で頂戴いたします。
2026年8月7日(金)~8月14日(金)

制度の持続性を確保・月単位の負担は増

 高額療養費制度は、ひと月に医療費機関などに支払った医療費が高額になった場合に、所得に応じて定められた自己負担限度額を超えた分が払い戻される制度です。高額療養費制度における月額の計算は、その月の1日から月末まで(歴月)の期間を単位として行われます。月をまたいで受診した場合は別々の月として計算され、それぞれの月ごとに自己負担限度額が適用されます。今回の改正では低所得者の方の負担に配慮しつつ、月単位の追加負担が増え、他方「多数回該当」の金額を維持し、新たに「年間上限」を設けることで長期療養者や低所得者へのセーフティネットを強化しています。

令和8年8月から次の2点が変更されます

  • 自己負担限度額上限(月額)の引上げ

例:Aさん(40歳)年収600万円、8月の総医療費100万円(自己負担3割)

 自己負担限度額の計算式は80,100円+(総医療費-267,000円)×1%で改正前では自己負担は87,430円でした。

改正後ですと85,800円+(総医療費-267,000円)×1%で93,130円となり5,700円増えます。

ただし年齢や年収で自己負担額の計算式も違ってきます。

さらに70歳から74歳の方は所得に応じて外来や世帯全体の限度額が設定されていて、現役並み、一般、非課税など世帯で異なっています。

  • 長期療養者に対する年間上限額の新設

新たに年間上限額が設定され、月ごとの自己負担額が積みあがっても、年間の上限額に達した後は、それ以上の自己負担額については還付を受けることができます。年間とは8月から翌年の7月までを指します。

例:Bさん 年収500万円35歳現在の年間自己負担額は57.3万円のところ、改正後は53万円と年間4.3万円下がります。

「自己負担」は短期の治療は「増加」となりますが、長期の治療は「軽減」になります。高額な医療を受けた場合も年間の上限枠ができると負担軽減される場合があります。従業員本人やご家族がこの制度の対象になる場合に備え、会社でも制度の概要は把握しておきたいですね

短期の治療は自己負担増、長期の治療は負担減になります

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高齢者雇用 65歳超雇用推進助成金

65歳超継続雇用促進コース

今年度から制度の活用範囲が広がり定年を廃止していない企業であっても助成金が受けられる可能性があります。

この助成金は定年の引上げ、定年の廃止、または継続雇用の引上げを実施した企業に支給されるものです。助成額は対象従業員の人数と制度変更の内容により決まります。

定年を70歳以上に引き上げる場合、または定年を廃止する場合の助成額(単位:円)

定年60歳・継続雇用年齢65歳の場合60歳以上65歳未満の従業員数1-3名4-6名7-9名10名-
定年を70歳以上に引き上げ45万70万115万140万
定年を廃止60万120万180万240万

定年年齢は据え置き、継続雇用年齢を70歳以上に引き上げる場合の助成額(単位:円)

定年60歳・継続雇用年齢65歳の場合1-3名4-6名7-9名10名-
継続雇用年齢を70歳以上に引き上げ40万65万105万130万

支給要件

60歳以上で1年以上雇用保険に加入している従業員が在籍していることが必要です。

また、変更前の就業規則について定年に関する条文が法令に違反していないかが審査で確認されます。変更後の就業規則では定年年齢の引上げ等を明確に規定します。さらに勤務時間の弾力化等高年齢者雇用管理に関する措置を1つ以上就業規則に規定していることが必要です。

申請の注意点

注意したいのは従業員が60歳到達時の就業規則、変更前と変更後の就業規則の定年・退職に関する条文を確認しましょう。また、対象従業員が該当するかが導入制度によって違っている点です。そこの確認が大事です。

さらにいままで認められなかった年2回に分けて2つの制度を導入することもできます。これにより助成額が最大化する場合があります。ただし、2段階申請は提出のタイミングで不支給になることもあり得ますので慎重なスケジュールで進める必要があります。

この助成金は計画書がないので制度を実施した翌月には助成金申請ができます。

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