金融機関が味方になる制度が始まった
令和8年3月16日、「モニタリング強化型特別保証制度(モニ特別)」の取扱いが開始されました。中小企業者が認定経営革新等支援機関(認定支援機関)と連携して毎月の財務・資金繰り状況を把握・報告することを条件に、最大2億8,000万円の信用保証を受けられる仕組みです。モニタリングという「行動」で金融支援を引き出せる点が最大の特徴となっています。
保証料補助で実質コストが半減する
保証料率は企業の信用区分に応じて年0.45%~1.90%ですが、令和9年3月31日までに保証申込を行った場合、国が補助率2分の1相当額を負担するため、事業者の実質負担は0.23%~0.95%程度となります。たとえば年率1.15%の区分なら補助後は0.58%まで圧縮されます。なお、担保割引や会計参与設置会社割引は本制度では適用されず、条件変更保証料も補助対象外となる点には注意が必要です。
誰が何を「モニタリング」するのか?
融資を受けた中小企業者と認定支援機関には、貸付実行日の属する事業年度から5事業年度(モニタリング期間)にわたり、財務状況・資金繰りの月次管理が義務づけられます。具体的には、翌月末までに「月次管理表」を作成します(参考様式あり)。年次では決算期4~9月の企業は12月中、10~3月の企業は6月中に「モニタリング報告書」を金融機関へ提出します。今後6か月以内の資金不足が懸念される場合等は「経営状況の変化に関する報告書」を速やかに提出し、中小企業者・認定支援機関・金融機関・保証協会の4者協議が行われます。
申込みに必要な書類と実務上の注意点
申込時には通常の保証協会所定書類に加え「申込人資格要件申告書兼誓約書」の提出が必須です。表面は押印不要ですが、認定支援機関が記入する裏面には押印が必要です。認定支援機関が申込金融機関と同一の場合、そのプロパー融資残高が総借入金の5割以上であることも要件となります。
月次管理の継続が保証の前提条件となるため、顧問の公認会計士や税理士など認定支援機関と連携し、計画的に取り組むことが制度を長く活かす鍵です。令和9年4月以降の補助の有無は現時点で未定のため、資金調達を検討中の企業は9年3月末を一つの目安として動くことをお勧めします。
| モニタリングは社内の経営管理体制の強化にもつながります。 |

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税理士高野好史事務所(栃木県宇都宮市)
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