還付金等は遅滞なく金銭で還付される
国税通則法は、国税についての基本的な事項及び共通的な事項を定めた法律です。その中で、還付金又は国税に係る過誤納金(「還付金等」)がある場合には、税務署等は、遅滞なく、金銭で還付しなければならないとされています。
国税庁のe-Tax(国税電子申告・納税システム)サイトによると、還付金の処理状況が確認可能となるのは、概ね以下のとおりのようです。電子申告推奨ですね。
・e-Taxで還付申告を行ってから、2週間程度経過した日
・書面で還付申告を行ってから、1か月程度経過した日
・還付申請を提出してから、2か月程度経過した日
会計検査院の決算検査で指摘の中の一項目
会計検査院は国の予算の使い方を調べる役所ですが、毎年の決算検査報告の中で、税金の無駄遣いや改善が必要だと指摘する項目もあります。その中の一つに、「還付金等に係る支払事務において、未納の国税に充てなければならない還付金等を還付していたもの」というのがありました。
これは国税通則法の「充当」に関する規定を指しており、滞納があったにもかかわらず、「充当」を順守せずに還付金を全額還付してしまったことへの改善の指摘でした。
未納税金があれば充当しなければならない
国税通則法に、「その還付を受けるべき者につき納付すべきこととなっている国税があるときは、還付に代えて、還付金等をその国税に充当しなければならない」という規定があります。会計検査院の指摘はこの条文を基にしています。
この充当は、滞納税額がある場合はもちろん、法定納期限が到来し未納税額が発生している場合も適用される強制規定です。なお、充当されるべき国税は、「充当適状」、すなわち、「納付すべき税額が確定し、法定納期限が到来する等」となっていなければなりません。
電子申告を推奨している国税側は、「e-Taxで送信された還付申告は通常3週間程度で還付」を目指しています。それもあってか、還付の事務手続きをしている途中で充当適状となってしまったにもかかわらず、手続上、その確認を失念したり、できなかったりして、結果的に充当せずに還付してしまうこともあるのかもしれません。
会計検査院の決算検査から税制改正の検討対象となる事項も少なくなく、会計検査院は細かな税法規定までよく見ているものだと感心します。 |

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