今年の集計期間は3月末までに
国税庁は毎年、所得税等・消費税・贈与税の確定申告状況を報道発表しています。今年は久々にコロナウイルス関連での提出延長手続きが通常の申請となった影響で、令和3年分まで3年間、4月末までだった集計対象が3月末までとなっています。
所得税等の申告人数は前年比+0.4%の2,295万人、申告納税額は3兆6,801億円で、前年比-2.9%とのことです。
e-Tax利用はさらに増加
まず特筆すべきは自宅等からe-Taxで申告した方の数です。その数は税理士による代理送信を含めて1,075万7千人で、前年比+16.6%。国税庁は「税務行政のデジタル・トランスフォーメーション」として、「あらゆる税務手続きが税務署に行かずにできる社会目指す」としており、成果が着実に表れてきているのではないでしょうか。
スマホ申告の台頭
自宅からスマートフォンを使ってe-Taxで申告した人は249万人で、令和3年と比較すると約1.6倍となっています。令和2年と令和3年の比較でも約1.5倍増加となっており、ここ数年はスマホで確定申告を行う人の増加が加速しています。確定申告作成コーナーにスマホで使いやすいデザインを導入、源泉徴収票はカメラで撮影すれば自動入力、青色申告決算書や収支内訳書がスマホからでも作成可能と、機能面を充実させた結果が出ているものと思われます。
申告にはマイナンバーカードが便利
自宅から納税者本人によりe-Taxで申告書を提出した592万人のうち、マイナンバーカード方式を利用した人は387万人。 マイナポータル連携により控除証明書等を取得した人は132万人で、令和3年から約4倍の増加です。
マイナポータル連携を行うと、生命保険料等の控除証明書や公的年金等の源泉徴収票、ふるさと納税や医療費等が入力の手間なく申告書作成画面に反映されるため、とても便利です。最近不祥事が報道されることの多いマイナンバーカードですが、確定申告においては、多くの人が便利に使いこなしているように感じられます。
マイナポータル連携は給与所得の源泉徴収票等、今後も拡大予定とのことです。 |
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税理士高野好史事務所(栃木県宇都宮市)
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