就職後3年以内の離職率
2年以上に及ぶコロナ禍で採用活動においても例年通りにはいかない企業も多いことでしょう。長期的には人手不足がいわれる中、新入社員の離職率は現在どのような状況でしょうか? 厚労省の調査によれば令和2年度における学卒就職者の離職率は例年に比べて低下しているというものの就職3年以内の離職率は新規高卒では36.9%、大卒では31.2%となっているそうです。事業所規模が小さくなるほど離職率は高くなることは示されていますが、そもそも中小企業に新卒が少ないということもあるでしょう。いずれにしても、人材確保を確実にするためには離職率の低下を重要視すべきでしょう。
最近の就活生の意識の変化
長期化するコロナ禍は学生の意識にどのような影響をもたらしているのでしょうか? 就職情報会社ディスコの調査では2021年10月1日の内定解禁日における2022年卒の学生の内定率は88%、12月では95%と昨年のコロナ禍での内定率に比して順当に進んでいます。
また、同社が2023年卒予定学生にモニター調査をしたところ1学年上の先輩と比較して「就職が厳しくなる」、「やや厳しくなる」と答えた学生は51.1%で前年調査93.7%より大幅に減少しています。逆に「やや楽になる」が前年6%から48.8%と急増しています。「厳しくなる」と「楽になる」がほぼ半々で見方が分かれています。
企業選びのこだわり
では学生はどこを見て企業を選ぶのでしょうか?(社風・人/仕事内容/給与・待遇/勤務地/企業規模で見てみます)。最も「強くこだわる」のが「社風・人」57.5%で「ややこだわる」も合わせると92%に上ります。「仕事内容」も91.3%、次が「給与・待遇」が86.4%、「勤務地」が68.6%、「企業規模」は56.6%となっています。要約すると「どこでどれだけのことをしてくれるのか(待遇)」よりも、自発的に「どんな企業環境で何がしたいか」を重視しているという結果です。
中小企業受験の動機上位は会社の雰囲気ややりたい仕事がある時等です |
とはいえ、待遇が悪くては他の企業に見劣りしますね。ハローワーク等で給与や休日などを調べ、待遇を把握し、自社の採用活動に臨みましょう。
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税理士高野好史事務所(栃木県宇都宮市)
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