中間申告書の制度が設計
法人税の中間申告について
- 6か月経過後2か月以内に申告書提出
②中間納付法人税10万円以下は提出不要
③中間申告税額は前期法人税の12分の6
との規定が置かれています。
但し、法人税法の別な条文には、「・・・・中間申告書をその提出期限までに提出しなかつた場合には、・・・・中間申告書の提出があつたものとみなして、この法律の規定を適用する」と書かれています。中間申告書というのは、提出されないことを前提に制度が設計されています。
地方税法の中間申告書に係る規定
地方税法に於ける法人事業税・法人都道府県民税・法人市町村民税の夫々の規定の章節においては、法人税法の上記①と同旨の規定を置き、上記②の部分は、中間納付法人税額10万円以下の基準で夫々の税の中間申告書の提出も不要とし、上記③の中間申告税額については、前期の法人事業税の年額・法人都道府県民税の年額・法人市町村民税の年額の12分の6とする旨の規定を置いています。
中間申告無申告に対するみなし申告の扱いについては、上記②に該当しない法人が、夫々の税の中間申告書をその提出期限までに提出しなかったときは、その提出期限に提出されたものとみなす、との規定が置かれています。
消費税法の中間申告書に係る規定
消費税の中間申告については、年1回、3回、11回と制度が分かれています。消費税法にも、中間申告書の提出がない場合のみなし提出の規定があり、独立の条文になっています。
地方法人税と特別法人事業税
地方法人税は、地方交付税の財源を確保するための税制ですが、法人税額の10.3%を税額としており、申告書も法人税申告書の一部を使用しています。上記①②③と同旨の規定が置かれており、中間申告書の提出がない場合のみなし提出の規定は、独立の条文になっています。
特別法人事業税は、国税ですが、法人事業税と併せて申告納付することになっています。上記の①②③に対応する条文は置かれていませんが、法人事業税の申告に係る各規定で規定されている制度をそのまま取り込む条規があり、中間申告の義務、申告不要、みなし申告の規定をそのままを受け入れています。
建前としての申告義務と本音としての賦課課税は広く受容されている |
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税理士高野好史事務所(栃木県宇都宮市)
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