令和5年白書のポイント

 2023(令和5)年9月29日に、厚生労働省は令和5年版労働経済白書を公表しました。同白書は、「持続的な賃上げに向けて」をテーマに挙げています。2022年の雇用情勢や賃金、経済等の動きを整理するとともに、1990年代後半以降30年近くにわたり賃金が伸び悩んでいる背景の他、賃上げが個々の企業や労働者、または経済全体に及ぼす好影響、企業業績や価格転嫁等と賃上げの関係などについて分析をしています。さらには政策が賃金に及ぼす影響として、最低賃金の引上げや同一労働同一賃金の効果などについても言及しています。

雇用情勢全般について

 2022年の雇用情勢は、コロナ禍の停滞期から徐々に持ち直していて、特に女性の正規雇用労働者の数が堅調に増加しています。産業別では、コロナ禍の影響が大きかった「宿泊業、飲食サービス業」や「生活関連サービス業、娯楽業」の雇用者数が減少から増加に転じています。なお、企業の人手不足感についても、概ねコロナ禍前の水準に戻っていて、転職者数が3年ぶりに増加に転じました。また、労働時間に関しては、コロナ禍の影響で大幅に減少した2020年から2年連続で増加しています。これらから、雇用情勢全般としては、コロナ禍前の水準に戻っている、あるいは戻りつつあることがわかります。

賃金水準は低迷

 賃金については、労働時間の増加に伴い名目ベースでは全ての月で前年を上回っています。しかしながら、円安の進行に伴う輸入原材料価格の高騰などを背景とした物価上昇を受けて、実質ベースでは減少しています。毎月勤労統計調査によると、消費者物価指数を踏まえた実質賃金では、2022年4月から23年8月まで17か月連続のマイナスが続いています。ここでは、賃上げが物価上昇に追いついていない現状を示しています。

賃金水準低迷の背景と施策

 白書では賃金水準の低迷の原因を分析し、その施策としての政策効果の記載もあります。重要なところでは雇用者数の構成変化、つまり、パート従業員などの非正規雇用者の増加を要因の一つとして、それらの賃金水準を増加させるため、「最低賃金の継続的な引上げ」と「同一労働同一賃金」を挙げて一定の効果はあると総括しています。

今後の国の施策の方向性がわかります。

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